翻訳学校に行くメリットとデメリット

 以前、Yさんという男性から、相談のメールをいただいたことがあります。

  Yさんはその2年ほど前に翻訳家になろうと思い立ち、それまで勤めていた会社をすっぱりと辞めてしまったそうです。それ以降、アルバイトで生活しながら勉強を続けてきたとのことでした。翻訳学校は高いので行かずに、基本的に独学とのことです。

  もともと文芸翻訳志望だったものの、なかなか芽が出ないため、実務翻訳にも目を向け始めて、トライアルも受けたとのこと。しかし、こちらもそう簡単に合格とはいかず、行き詰ってしまった、ということでした。

  その文面から、なかなか自分の翻訳のレベルが仕事の域に達しないことに焦り、かなり精神的に追い詰められている様子が伝わってきました。

 わたしは、Yさんが短期決戦で翻訳家を目指していることに少し無理があるように思うから、もういちど、長期戦を戦えるよう態勢を整えるべきではないでしょうか、と書きました。

 具体的には、しっかりした経済的基盤を確保した上で、翻訳学校に通ってみては、とアドバイスをして、メールを返信しました。

翻訳学校のメリット

 翻訳学校に行くことを薦めたのは、何も、先生からの紹介で仕事が取れるとか、そういったせちがらい意味ではありません(もちろん時折そんな幸運も訪れますが)。

  共に学ぶ仲間ができるからです。(重要)

 翻訳は何をするにもひとりきりの、孤独な作業です。しかも修行中というのは、誰にとっても辛いものです。そうそう思うように翻訳力は上がっていきません。上達しないまま時間だけが過ぎていくようで、焦るあまり精神的に追い詰められてしまうこともあります。

  でも、その辛さを共有しあい、時には愚痴りあえる仲間がいるというのは、本当に心強いものです。わたしも翻訳学校時代の仲間にはずいぶん助けられました。ため息をつきながら、「辛いよねえ」「難しいよねえ」と言い合えることが、どれほど救いになったかわかりません。

 無事翻訳を仕事にできるようになった今でも、情報交換をしたり、いざというときには助け合ったりしています。辛い翻訳修行の道中でも、そうやって分かち合える仲間がいれば、Yさんもずっと楽になるはずだと思ったからです。

翻訳学校のデメリット

 もちろん、通学にはデメリットもあります。Yさんが二の足を踏んでいたとおり、授業料は決して安くありません。(高還元率クレジットカードの利用ができる講座であれば授業料を少しだけ安くすることはできますが。。参考(外部サイト):高還元率のカード(還元率が高いクレジットカードおすすめ)

 また、デメリットというのとは少し違いますが、どんなに綿密に組まれたカリキュラムでも、仕事に必要な知識をすべて網羅するのは不可能です。仕事を始めたら、学校で習ったことは直接的には何も役にたたなかった、なんていうことも多いでしょう。

ただし、メリットの方が大きい

 それでも、翻訳学校での人との出会いは、それを補って余りあるように思います。いろいろな事情で通学しづらいことも多いでしょうが、できることなら一度は通ったほうがよいと思います。

 また、翻訳学校では、人とだけではなく、仕事に出会える可能性が高いことも、わたしが翻訳学校に行くことをおすすめする理由です。良い翻訳学校は、翻訳のネットワーク・ステーションの役割をしています。生徒を育てる気概があり、企業や会社とのつながりが多く、就職やトライアル合格に向けてのサポートも充実しています。

 Yさんは、「長期戦を戦える態勢が必要とのこと、身にしみてよくわかります」、というお返事をくれました。生活全般を見直して、学校に行くことを検討してみます、とのことでした。

  Yさんからは、その後音沙汰がありませんが、夢が実現していることを願っています。

アメリア

 
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