道はひとつではない

 翻訳家になるには、100人いれば100通りのルートがあります。
医薬翻訳家仲間のバックグラウンドやキャリアも、さまざまです。ちょっと例をあげてみます。

建設会社のOLの方

 建設会社のOLだったIさん。翻訳家になろうと思い立ち、一年間語学留学して、帰国後派遣での英語関係の業務を経て、翻訳家に。社内翻訳家→在宅フリーランス。

看護師の方

 看護士時代に英会話から英語にはまり、どうしても英語関係の仕事につきたくなって、ついに仕事を辞めてしまったDさん。派遣での英文秘書の仕事をしながら、翻訳学校で翻訳を学んで、翻訳家に。社内翻訳家→在宅フリーランス。

専業主婦の方

 文学部の英文学科を出たJさん。マスコミ関係に就職後、結婚退職。しかし、専業主婦でいることにあきたらず、翻訳学校で翻訳を学んで、翻訳家に。社内翻訳家。

外大を出たが他の職種に勤務した方

 外大を出たものの、語学とは関係のない職種に10年勤務したMさん。結婚と同時に退社し、かねてからの憧れだった翻訳家を目指し、翻訳学校に通い、翻訳家に。社内翻訳家→在宅フリーランス。

十年をアメリカで過ごした方

 アメリカで大学を卒業してそのまま就職、十年をアメリカで過ごしたOさん。帰国して英語を使う派遣で働き始め、仕事を通して翻訳のスキルを身につけ、翻訳家に。社内翻訳家。

外資系の商社に20年勤務した方

 外資系の商社に20年勤務。一念発起して退職、翻訳学校に通い、翻訳家に。在宅フリーランス。

わたしは

 わたしはというと。

  出版社に就職したものの、フリーランスの仕事に憧れて退職。ワーホリでオーストラリアへ。帰国後、翻訳家を目指して、アルバイトをしながら翻訳学校に通い、翻訳家に。社内翻訳家→在宅フリーランス。

 みなそれぞれの道で、翻訳の山をのぼっていきます。

  逆に言うと、自分の道でのぼるしか、翻訳の山は登れないと思います。留学経験がなくてはいけないこともないし、外大を出ていなければいけないこともありません。専門分野のバックグラウンドがなければ、これからつければ良いのです。

自信を持ってくださいね。 

翻訳家まであと半歩!の仕事

 翻訳家になる直前には、翻訳や英語に関われる仕事に就き、翻訳家になるための力を蓄えていた人がほとんどです。

  翻訳家まであとひといきという時期には、みな修行を兼ねてどんな仕事をしていたのかをまとめてみました。

 多かったのが、翻訳会社や一般企業で翻訳チェックをしていたという人です。

  わたしも在宅でチェッカーをしていた時期があります。主に訳抜けがないか、係り掛けが違っていないかなど、基本的なことをチェックするのですが、初めて目にするプロの仕事は、まぶしいばかりでした。

 半年ほどでしたが、毎日朝から晩まで英語付けになったその期間に、英語力も翻訳力も伸びている実感がありました。

 また、自分が志望する分野の企業に、派遣社員として出向いた経験のある人も多かったです。専門知識を習得し、さらに英語を使う職種であれば英語力も磨けます。経済的にも安定する一方で、残業がなく、勉強の時間をしっかり確保できるというのも魅力のようです。

 そのほか、あまり雇用形態にこだわらず、医薬翻訳ならクリニックや薬局、特許翻訳家を目指すなら特許事務所など、目指す分野の職場で働いてみるのも、専門知識を得るためにとても有意義だと思います。

  職場によって、また状況やアピール次第では、翻訳の部署に回してもらい、社内翻訳家になる道もあるはずです。

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