トライアル合格を目指して
実務翻訳家がフリーランスで活動する場合、翻訳会社という翻訳専門のエージェントに登録し、翻訳会社から仕事を受注する場合がほとんどです。
翻訳会社には誰もが登録できるわけではありません。翻訳会社が用意した、翻訳の実力を量るトライアルという試験を受け、パスする必要があります。
トライアル合格は、プロへの登竜門なのです。
トライアル応募から翻訳会社への登録まで
翻訳会社によって細かい違いはありますが、おおむね以下のとおりです。
応募先の翻訳会社を選んで連絡
↓
必要書類の提出(履歴書、職務経歴書のほか、過去の翻訳サンプルなど)
↓
トライアルを訳して提出
↓
合格なら登録
書類とトライアルの訳の提出は、同時のところと、先に書類だけ提出するところがあります。先に書類審査があって、それに合格しなければトライアルが受けられないところと、応募者全員がトライアルを受けられるところがあるのです。
応募から登録まで、半年くらいかかると見ておいていいでしょう。
また、登録できたからといって、すぐに仕事がくるわけではありません。登録してから2、3ヶ月のうちに連絡があれば、まずまずの滑り出しです。
トライアル対策
トライアルは、実務翻訳家を目指す人にとって最大の関門です。
翻訳関連の月刊誌やムックでも、トライアル対策の特集は頻繁に組まれているほか、書籍※1も出ています。課題の訳文を作る際の注意点から、履歴書・職務経歴書の書き方、翻訳会社の人が求める人材などを知ることができるので、初めてトライアルを受ける前は、どれかに一度は目を通しておかれることをおすすめします。
また、わたしが通っていた学校では、トライアル対策の一日講座がありました。各翻訳学校で同様のクラスを開催していると思いますので、受講すると大いに参考になると思います。
※1おすすめは、『トライアル現場主義!―売れる翻訳家へのショートカット 』(近藤哲史著、丸善株式会社)です。
著者は翻訳会社のトライアル担当者。アメリアのウェブサイトで連載中の「伝・近藤のトライアル現場主義!」が書籍化されたもので、トライアルに受かるためのテクニックが満載されています。アメリアの会員になると、ウェブサイト上でも読むことができます。
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